店舗の造作価格に影響を与える要因は複数あります。その中には、売主様側でコントロールできるものとそうでないものがあります。以下は飲食店の業態にかかわらず売主側でコントロールできるものの中から特に重要な5つのポイントをまとめました。是非、実践してみてください。
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Point1
複数の業者に依頼しない
お店を売りたいと考える多くの方が「より高額でしかも早く売りたい!」と考えます。しかし、その目的を達成するため、良かれと思い、複数の業者に売却・譲渡を依頼してしまうとどうなるでしょうか。
結果、情報が広く出回ってしまい居抜き店舗の価値を希薄化させてしまいます。そして情報が一度広く出回ってしまうと、二度とその価値を上げる事ができません。つまり、より高値でしかも早く売りたい!という目的を達成できないこととなってしまいます。
多くの買取り希望者は、様々な居抜き物件のサイトの閲覧をし、地場の不動産会社に出向いたりして日々物件を探している中でどこにも出回っていない鮮度の高い情報を求めているのが現状です。
売却・譲渡先が決まらなければ最終的には広く出回ることとなりますのでまずは1社に絞って依頼することがとても重要となります。 -
Point2
実績とノウハウのある会社に依頼する
最近では居抜き店舗専門の業者やそれに関するWEBサイトが多くなってきました。
その中には積極的に買い手の探索をせずに、出店希望者向けのWEBサイトに売却・譲渡情報を掲載し買い手からのお問い合わせを待つだけの会社も少なくありません。(この方法は、お問い合わせがこなければ話が進まないため大きなタイムロスが生じます。)掲載して数ヶ月放置されたあげく1件も内見が入らなかったというケースも多々あります。
高額で売却・譲渡するためには、情報の鮮度を落とさずに水面下でいかに多くの買い手候補を見つけるかが重要となります。具体的には、どのような募集方法・システムで買い手に対してアプローチをしているのか(アプローチ方法は複数あるか)、他の業者に依頼して買い手が付かなかった案件の成約実績はあるかなどが優良な業者を見極めるポイントになります。WEBサイトへ掲載するだけが、買い手を見つける方法ではないとお考えください。 -
Point3
賃貸借契約の解約届を出さない
物件の賃貸借契約の解約届を出してしまうと、原状回復工事(スケルトン戻し)の期限が確定してしまいます。期限が確定するとそれまでに買い手を見つけなければならないため、売却金額を下げざるをえない状況になりやすいです。
また、解約通知を出すと一般に情報が出回る可能性が高くなります。その結果、情報の鮮度が落ち居抜き店舗の価値を下げるリスクも出てきてしまいます。 -
Point4
営業中に買い手に案内する
店舗の営業中に買い手に案内することはとても重要です。それは、営業中の店舗であれば、買い手に店舗経営・運営のイメージを持ってもらいやすいからです。反対に閉店済みの店舗は、なぜ閉店してしまったのかというネガティブなイメージを持たれやすいことや、そもそも物件情報が一般に出回ってしまっているのではないかと認識されやすいということもあります。
多くの買い手は一般に出回っているものより未公開の鮮度の高い情報を求めています。 -
Point5
店舗の清潔感を出す
居抜き店舗は、まるごとが1つの商品となります。
商品である以上、内見時に買い手側にどれだけ良い印象を与えられるかが重要です。清潔感がないと買い手側のテンションが下がってしまいます。内装、厨房機器、備品類などの清潔感を出すためにも常日頃から整理、整頓、清掃を心がけましょう。特に床、厨房機器、ダクト、グリーストラップなどに付着している油汚れは、比較的新しく価値のあるものであっても長年使っていて経年劣化しているものと買い手が勘違いしてしまうこともあるので注意が必要です。